合意があれば割増賃金を支払わない?

今回は、割増賃金と合意について。例えば、仕事中に無駄話ばかりしているために帰るのが遅くなっている社員や、ミスが多いために休日出勤をしている従業員がいるとします。会社としては、このような従業員には「残業代や休日出勤手当といった割増賃金を支払いたくない」というのが正直なところでしょう。
割増賃金を支払わない旨の合意をしていれば、割増賃金を支払わなくていい?

会社が従業員に「今後、残業代・休日出勤手当は一切支払わない。定時内でちゃんと仕事を終わらせてくれ!」と伝えて、従業員が、「分かりました」と了承したとします。この前提で従業員が残業した場合、会社は割増賃金を支払わなくていいのでしょうか?

気になる答えは・・・

A.「No」です!

「割増賃金を支払わない」旨の同意は無効となります。もし、会社と従業員との間でこのような同意があったとしても、従業員が残業や休日出勤をしたのであれば、割増賃金を支払わなければなりません。※2018年3月13日に更新

割増賃金は3種類

割増賃金は「時間外労働の割増賃金」「休日労働の割増賃金」「深夜労働の割増賃金」の大きく3つに分けられます。

  • 時間外労働の割増賃金(時間外労働手当/残業代/残業手当)

    1日8時間、1週間40時間の法定労働時間を超えて働かせた場合は割増賃金が発生します。

    時間外労働の割増賃金は、通常の給与の2割5分増しです。ただし、60時間を超える時間外労働の場合は、5割以上の割増率となります。※中小企業については適用猶予のため、当分の間、2割5分増し

  • 休日労働の割増賃金(休日労働手当)

    1週間に1日の法定休日に働かせた場合は、割増賃金が発生します。休日労働の割増賃金は、通常の給与の3割5分増しとなります。

  • 深夜労働の割増賃金(深夜労働手当)

    午後10時から翌日の午前5時までの時間に働かせると割増賃金が発生します。深夜労働の割増賃金は、通常の給与の2割5分増しです。なお、時間外労働が深夜の時間帯に及んだ場合の割増賃金は5割増し(時間外労働:2割5分+深夜労働:2割5分)となり、休日労働が深夜に及んだ場合の割増賃金は6割増し(休日労働:3割5分+深夜労働2割5分)となります。

割増賃金の計算方法

割増賃金は、通常の労働に対する賃金額に上記の割増率をかけて算出します。通常の労働に対する賃金額は、1時間あたりの賃金額を用います。

1時間あたりの賃金額 × 割増率 × 時間数 = 割増賃金額

割増賃金の算出から除外する手当

割増賃金を算出する際のベースとなる「1時間あたりの賃金額」に含まれるものは、基本給と諸手当です。<ただし、以下の諸手当は、労働の対償というより個人的な事情で支給される側面が強いため、割増賃金の計算の対象から外す必要があります。

  • 家族手当、住宅手当、通勤手当、臨時に支払われた賃金
  • 別居手当、1ヶ月を超える期間ごとに支払われる賃金、子女教育手当

関連記事

割増賃金を計算するなら、給与計算ソフト「フリーウェイ給与計算」がオススメです。従業員5人まで永久無料のクラウド給与計算で、WindowsでもMacでも利用できます。

このエントリーをはてなブックマークに追加
pagetop