固定残業代制度を導入すれば、固定額超の残業代は発生しない?

「固定残業代制度」は、残業代を固定額として支払う制度です。定額残業代制度、みなし残業代制度とも呼ばれます。今回は、固定残業代制度の残業代について。

固定残業代制度を導入すれば、固定額超の残業代は発生しない?

固定残業代制度を導入する目的は、残業代の削減や、残業代計算の業務効率化などです。では、固定残業代制度を導入すれば、固定額超の残業代は発生しないのでしょうか?

気になる答えは・・・

A.「No」です!

「固定残業代制度なら追加の残業代は発生しない」という認識は、大きな誤解です。残業時間が固定残業時間を超過した分は、残業代が発生します。また、残業時間が少なかった月でも、固定残業代の全額を支給しなければなりません。※2018年3月13日に更新

固定残業代制度で守るべきルール

固定残業代制度は、以下のルールに則っていない場合は無効です。

  • 固定残業代の金額・時間を明示する

    賃金に含まれる残業代と、相当する残業時間を、就業規則・契約書に明示します。ただし、以下のような曖昧な規定では無効です。

    • 5万円(固定残業代を含む)
    • 基本給25万円(固定残業代30時間分を含む)
    • 基本給20万円 / 固定残業代5万円

    正しくは、「基本給20万円 / 固定残業代(30時間分)5万円」というように、基本給と固定残業代を明確に分けて記す必要があります。

  • 固定残業時間を超過した分の残業代を支払う

    実際の残業時間が固定残業時間を超えた場合は、その差額を追加分として支払うことを、就業規則・契約書に明示します。

  • 最低賃金を上回っている

    固定残業代制を導入するにあたっては、基本給が最低賃金を下回らないことが必要です。

  • 従業員の同意を得る

    現在の基本給の中に固定残業代を含ませる場合、新たな労働契約書を交わすなど、個々の従業員の同意が必要です。実質的に賃金の減額(労働条件の不利益変更)になりますからね。

固定残業代制度を導入しても残業代は減らない?

固定残業代制度を導入しても、残業代を削減できるとは限りません。誤った理解のもとで制度を採り入れている会社では、労使間トラブルで、退職した従業員などから未払いの残業代を請求される事例もあります。 固定残業代制度を導入する際は、専門家のアドバイスをもらうなどして細心の注意を払うようにしましょう。

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