最低賃金を減額できる?

最低賃金

2019年度の地域別の最低賃金について、中央最低賃金審議会が目安を901円とする旨を決定しました。2018年度の最低賃金の全国平均が874円であることから、27円の引き上げ目安となります。なお、2018年度の最低賃金が最も高いのは東京都の985円、低いのは鹿児島県の761円です。

最低賃金を減額できる?

従業員に支払う給料の金額は、基本的に給与支払者(会社など)が自由に決められます。ただし、最低賃金以上の金額を支払えばの話です。では、この最低賃金は絶対的な基準なのでしょうか。それとも例外があり、最低賃金より減額して給料を支給できるのでしょうか。

気になる答えは・・・

A.「Yes」です!

従業員に支払う給与額は、「最低賃金」というルールは守らなければなりません。ただし例外もあります。※2019年7月31日に更新

最低賃金制度とは

使用者が労働者に支払うべき賃金の最低額を定めた制度です。正社員であれアルバイトであれ、日本国内で働くすべての者に最低賃金が適用されます。仮に、使用者と労働者、双方合意のうえで最低賃金を下回る給与を定めても無効です。

会社が、最低賃金額未満を支払っていることが分かると、過去にさかのぼって、その差額を支払うことになります。さらに、50万円以下の罰金が。要注意です。

最低賃金の具体例

最低賃金には、「地域別最低賃金」と「特定(産業別)最低賃金」があります。

まず、都道府県ごとに定められた「特定(産業別)最低賃金」を優先し、 どの産業区分にも該当しない場合は、「地域別最低賃金」を適用します。 両方に該当する場合は、高いほうの金額が最低賃金です。

最低賃金の対象

最低賃金の対象になるのは、通常の勤務によって支払われる給与です。時間外や休日・深夜の割増賃金、通勤費や家族手当などは最低賃金の対象になりません。つまり、対象となる給与は、主に基本給をベースにしたものということです。

最低賃金制度に違反していないか確認する方法

最低賃金は、1時間あたりの金額として定められています。よって、支給している給料が最低賃金以上になっているかを確認する方法は、給与の支給形態によって異なります。押さえておきましょう。

  • 時間給

    時間給の場合は、「支給している時間給」が、最低賃金以上であれば問題ありません。

  • 日給

    日給の場合は、「日給を1日の所定労働時間で割った金額」が、最低賃金額以上であれば大丈夫です。

  • 月給

    月給の場合は、「月給を1ヶ月の平均所定労働時間で割った金額」が、最低賃金額以上なら安心です。

派遣労働者の最低賃金は?

派遣労働者の場合は、派遣先の最低賃金が適用されます。例えば、派遣会社(派遣元)が東京都でも、派遣先が沖縄県だった場合、適用される最低賃金は沖縄県の最低賃金です。

最低賃金の例外

最低賃金制度は、原則としてすべての従業員に適用されますが、一部の例外があります。

試用期間中の従業員や、精神または身体の障害により著しく労働能力の低い従業員、軽易な業務・断続的労働に従事する従業員や、職業訓練を受けている従業員については、都道府県労働局長の許可を受けて、その者の最低賃金を減額できます。

まとめ

今回は、最低賃金制度と減額できる例外について紹介しました。最低賃金は、言葉のとおり最低の賃金です。下回る金額を支給することは、原則として認められません。最低賃金より減額して支給するときは、例外に確実に該当するかどうかを確認しましょう。厚生労働省の特設サイトもご参考に。

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記事の監修者
牛崎 遼

株式会社フリーウェイジャパン
牛崎 遼

株式会社フリーウェイジャパン2007年入社。CSやバックオフィス業務の責任者を務めた後、2009年より給与計算ソフトなどの業務系システムのリリースに携わる。その過程で学んだ各種専門分野の知識を記事として書き、税理士や社労士などの専門家のファクトチェックを得ながら顧客向けのメディアとして運営を開始。メディア「給与計算ブログ」「給与計算クイズ」「会計ブログ」は月間60万PVほど。
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