確定拠出年金と確定給付年金の違い

「確定拠出年金(企業型)」は企業年金のひとつで、従来からある「確定給付年金」に加えて、新たな選択肢として平成13年から導入された制度です(確定拠出年金には「個人型」もあります)。確定拠出年金では、老後に受取る年金額が資金(掛金)の運用実績により変動します。また、個人ごとの専用口座で年金額が管理され、いつでも自分の年金額を把握できます。 確定拠出年金制度のスタート後、「確定給付年金」から移行する企業もあり、加入する企業・個人の数は年々増加しています。※2017年4月27日に更新

確定拠出年金と確定給付年金の違い

確定拠出年金と確定給付年金の主な違いは、以下の点です。

資産(掛金)の運用管理

  • 確定給付型年金

    会社が独自に運用管理します。運用実績により資金が不足した場合は、会社が不足分を追加負担するリスクがあります。

  • 確定拠出年金

    個人(従業員)が自己責任のもとに運用管理します。運用実績により受取る年金額が変動しますが(掛金額は保障)、会社には不足分を補うリスクがありません。

離転職時の資金(掛金)の持ち運び

  • 確定給付型年金

    積立てた掛金の持ち運びが十分に確保されていないという課題があります。

  • 確定拠出年金

    積立てた掛金の持ち運び(ポータビリティ)が可能です。

確定給付年金の「規約型」と「基金型」

確定給付年金には「規約型」と「基金型」があります。

規約型

確定給付年金の規約型は、 会社の代わりに、信託銀行や保険会社などが年金を運営する制度です。保険料の徴収、運用、年金給付を 「信託銀行」や「保険会社」などが代理してくれます。会社は、従業員との間で規約等を作り、信託銀行や保険会社などと契約を交わします。

基金型

確定給付年金の基金型は、企業年金基金を設立し、年金の運営を基金に任せる制度です。 会社は、企業年金基金に掛金を支払います。企業年金基金は、資金運用を信託銀行や保険会社などに委託し、従業員に年金を給付します。厚生年金基金と似ていますが、確定給付年金の基金型には、国から代行する部分はありません。

確定拠出年金の「企業型」と「個人型」

確定拠出年金には「企業型」と「個人型」の2つのタイプがあります。

企業型

会社が、主に退職金制度の一環として導入するタイプで、加入者は従業員です。掛金(拠出金)は会社が負担します。平成24年1月から施行されたマッチング拠出制度により、社員個人による掛金の追加が可能になりました。

個人型

国民年金第1号被保険者(自営業者など)と、企業年金を導入していない会社の従業員が個人で加入するタイプです。掛金(拠出金)は個人で負担します。法改正により加入範囲が拡大され、平成29年1月からは企業年金のある会社員、公務員、専業主婦も加入可能になります。

確定拠出年金の税制優遇

確定拠出年金には、拠出時(掛金の負担時)、運用時、給付時(年金の受取時)のそれぞれに税制優遇措置があります。

拠出時

会社(事業主)が拠出した掛金は非課税、個人が拠出した掛金は全額所得控除(小規模企業共済等掛金控除)の対象となります。

運用時

運用で生じた収益(配当、分配金など)は非課税です。本来は特別法人税の課税対象ですが、平成28年度まで凍結中です。

給付時

退職一時金として受取る場合は退職所得控除の対象、年金として毎年受取る場合は公的年金等控除の対象となります。

まとめ

私的年金制度の確定拠出年金と確定給付年金について紹介しました。老後の生活保障を国に頼ることが難しいと言われる今、自己責任で運用する確定拠出年金に注目が集まっています。様々なメリットがありますが、運用する前に「投資」について学んでおくと安心かもしれません。

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