通勤手当を支給する義務はない?

通勤手当とは、従業員の通勤にかかる費用を補助するために、会社が支払う給与の一部です。電車やバスなどの公共交通機関を利用する場合はその運賃、自動車を使って通勤する場合はガソリン代が通勤手当に該当します。※2017年8月14日に公開

通勤手当を支給する義務はない

多くの会社が通勤手当を支給していますが、通勤手当の支給は労働基準法などによって義務付けられているわけではなく、原則は従業員の自己負担です。会社が就業規則給与規定で「通勤手当を支給する」などと規定することではじめて支給する義務が生じますが、いくら支給するかは会社の任意で決定できます。実際には、通勤にかかる費用を全額支給する会社もあれば、「1日1,000円まで」「月に2万円まで」など、上限を設けている会社もあります。

交通費とは

交通費とは、営業や出張などの業務を遂行するために発生する移動費です。交通費は従業員が立替払いをして、月締めなどで経路・運賃と合わせて申請するのが一般的です。また、交通費は非課税所得であり、会計科目上では、「旅費交通費」という勘定科目で処理されます。

通勤手当の非課税限度額

通勤手当は給与の一部として扱われるため、本来、所得税・住民税の課税対象になりますが、月額10万円までは非課税となります(非課税限度額)。たとえば、遠方から新幹線で通勤する従業員で、1ヶ月の通勤手当が10万円を超えると、超えた分は課税対象になります。つまり、通勤に要する費用を全額支給しても、従業員の手元に残る金額は少なくなるということです。なお、自転車・自動車で通勤する場合は、その距離に応じて非課税限度額が決められています。

参考:【国税庁】No.2585 マイカー・自転車通勤者の通勤手当

通勤手当が非課税になる条件

通勤手当が非課税になるのは、もっとも合理的かつ経済的な経路で通勤した場合に限られます。たとえば新幹線のグリーン車・タクシー通勤を使った場合などは、その費用を通勤手当に含むことはできません。

通勤手当の不正受給

従業員が電車通勤を前提に通勤手当を申請しているにもかかわらず、定期券を購入せずに自転車で通勤している場合はどうなるでしょう?この場合、通勤手当の不正受給となります。就業規則に規定しておけば、通勤手当を不正受給した従業員にはその返還を求めたり、懲戒処分とすることもできます。

まとめ

  • 通勤手当とは、従業員の通勤にかかる費用を補助するために会社が支払う給与の一部である。
  • 通勤手当は給与の一部として扱われるため、本来、所得税・住民税の課税対象になるが、月額10万円までは非課税となる(非課税限度額)。
  • 交通費とは、営業や出張などの業務を遂行するために発生する移動費である。

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