36協定とは~定める事項と残業との関係~

36協定

36協定とは、労働基準法36条に基づいて交わされる、時間外労働・休日労働(休日出勤)に関する労使協定のことです。正式な名称は「時間外・休日労働に関する協定届」ですが、労働基準法36条にちなんで、一般的には「サブロク協定」と呼ばれます。※2021年2月24日に更新

36協定の3つのポイント

  • 36協定とは、労働基準法36条に基づいて交わされる時間外労働・休日労働に関する労使協定のことである。
  • 労使間で36協定を結ぶことで、法定労働時間を超えて労働させても違法にならなくなるという効果がある。
  • 36協定はあくまで、「法定労働時間を超えて働かせてもいい」というだけのルールであり、法定労働時間を超えて働かせたら、その分の残業代は支払う必要がある。

36協定を結ぶと労基法違反にならない

会社が従業員に法定労働時間(原則として1日8時間、週40時間)を超えて労働させると労働基準法に違反します。ただし、労使間で36協定を結んでいれば違法にならなくなるのです。

36協定を有効にするには

36協定が効力を有するには、会社が労働組合(労働組合がなければ労働者の過半数を代表する者)との間で協定を取り交わし、労働基準監督署長に届け出る必要があります。また、36協定は事業場単位で締結し届け出る必要があります。1つの会社で別々の場所に工場・支店などがある場合は、工場・支店などごとに36 協定を締結し、それぞれの所在地を管轄する労働基準監督署長に届け出る必要があります。

36協定に定めるべき事項

  1. 時間外労働をさせる必要のある具体的な事由
  2. 業務の種類
  3. 労働者の数
  4. 1日について延長できる時間
  5. 1日を超える一定の期間について延長できる時間
  6. 有効期間

36協定をオーバーして働かせたら?

上述の「4」「5」にあるとおり、36協定を締結する際には、延長して労働させられる時間・休日を定めます。ただし、36協定を締結するからと言って、無制限に残業や休日労働をさせられません。上限が定められているため、その範囲内で定める必要があります。時間外労働の限度を超えて従業員に労働をさせた場合、労働基準法違反として6ヶ月以下の懲役、または30万円以下の罰金が科されます。

参考:【厚生労働省】 時間外労働の限度に関する基準(チェックポイント2 延長時間の限度)

36協定を結べば残業代を支払わない?

当然のことですが、36協定を締結したからと言って、残業代の支払いが免除になるわけではありません。36協定はあくまで、「法定労働時間を超えて働かせてもいい」というだけのルールであり、法定労働時間を超えて働かせたら、その分の残業代は支払う必要があります。

特別条項付36協定とは?

繁忙期などで、36協定で定めていた時間を超えた労働が必要になる会社も少なくありません。このような場合に用いられるのが、特別条項付36協定です。特別条項付36協定を締結することで、あらかじめ定めていた36協定の限度時間をさらに延長して労働させられます。ただし、特別条項付36協定はあくまでも例外のため、年間で6ヶ月までしか認められません。

参考:【厚生労働省】 時間外労働の限度に関する基準(特別条項付き協定)

2021年4月から36協定届の様式が新しくなります

新様式の36協定届が案内され、厚生労働省や労働局のウェブサイトからダウンロードできるようになっています。新しい様式といっても大きな変更ではなく、変更点は以下の2つです。

  • 36協定届における押印・署名の廃止(記名は必要)
  • 36協定の協定当事者に関するチェックボックスの新設

36協定の「協定書」と「届出書」は、本来別に作成するものですが、届出書に労働者の代表者が署名または記名押印することによって、協定書を兼ねてくれます。新様式であっても、協定書を兼ねた36協定届の場合には、従来通り署名・押印する必要がありますので、注意をしてください。

過半数代表者の選任について、管理監督者でないこと、投票、挙手などの方法で選出すること、使用者の意向に基づいて選出された者でないことを確認するチェックが設けられましたので、今一度、過半数代表者の選任方法が正しいか、今一度、確認をしましょう。

36協定届の作成支援ツールで負担減

厚生労働省が提供するウェブサイト「スタートアップ労働条件」に、労働基準監督署に届出が可能な次の4種類の書面を作成できる、作成支援ツールがあります。

パソコン環境で必要項目に入力をすると、36協定届が自動的に作成され、ダウンロードできます。36協定届は、どの場所に何を記載するかが分かりにくいため、支援ツールを使うと書類作成の負担を減らせるかもしれません。

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