介護保険

介護保険は、高齢者の介護を社会全体で支え合う仕組みとして平成12年に施行された制度です。40歳以上の全国民は自動的に介護保険の被保険者となり、毎月「介護保険料」の納付が義務づけられます。この制度により、40歳以上の国民は、市町村が実施する介護認定において「要介護認定」を受けた場合、費用の一部を負担するだけで都道府県や市町村が指定・監督する介護サービスを利用できます。今回は、国民健康保険、政府管掌保険制度(「協会けんぽ」)、健康保険組合の介護保険について。※2017年10月11日に更新

介護保険の「被保険者区分」と「介護保険料」

介護保険の被保険者は、年齢により「第1号被保険者(=65歳以上)」と「第2号被保険者(=40歳から64歳)」の2つに区分されています。

  • 第1号被保険者

    市町村が定める「介護保険料の基準額」と「所得基準」で決定し、特別徴収(年金等から天引き)、または普通徴収(納付書や口座振替)により納付します。

  • 第2号被保険者(国民健康保険に加入している人)

    市町村ごとに、所得割額、均等割額、平等割額、資産割額などで決定し、国民健康保険料に上乗せして徴収されます。国民健康保険組合に加入している場合は、国民健康保険組合ごとに料率が定められています。

  • 第2号被保険者(健康保険組合、「協会けんぽ」に加入している人)

    標準報酬月額」×「介護保険料率」で算出され、給与・賞与から天引きされます。「標準報酬月額」は、社会保険料(健康保険、厚生年金保険、介護保険)の算定の基礎となるものです。「被保険者報酬月額算定基礎届」をもとに決定します。なお、この届は毎年7月に、会社から日本年金機構に提出する書類です。

給与計算担当者の仕事

会社の給与計算担当者は、「第2号被保険者」に該当する従業員を確認し、「介護保険料」を計算して、給与・賞与から天引きします。天引きした介護保険料に、会社負担分をあわせて、毎月月末までに健康保険組合(「協会けんぽ」なら全国健康保険協会)へ納付します。介護保険料の負担は、会社と従業員での折半です。

  • 該当する従業員の確認

    第2号被保険者に該当する従業員がいるか確認します。ちなみに、介護保険料が発生する時期は、従業員が40歳になった誕生日の前日からです。4月1日の生まれなら、3月31日から介護保険料が発生します。また、第2号被保険者が65歳になると第1号被保険者になりますが、それも65歳になった誕生日の前日からの話です。

  • 介護保険料の計算

    従業員ごとに「標準報酬月額」×「介護保険料率」×1/2で計算します。「介護保険料率」は、介護保険制度の見直しにより変更される場合があります。加入している健康保険の運営者のホームページ等で確認しましょう。

  • 介護保険料の納付

    介護保険料の納付方法には、健康保険組合なら「保険料納入告知書」による納付や、口座振替があります。「協会けんぽ」なら納付書、国民健康保険なら普通徴収(納付書か口座振替)か特別徴収(年金から引落し)です。

まとめ

今回は、介護保険について紹介しました。給与計算担当者の方は、第2号被保険者になる従業員がいる場合、第2号被保険者の従業員が第1号被保険者になる場合に、忘れずに処理することが大切です。できれば、利用している給与計算ソフトに、お知らせしてくれる機能があると安心でしょう。

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