雇用保険は、労働者が失業した場合や雇用の継続が困難となる事由が生じた場合に、生活の安定と再就職を促進するために必要な「失業等給付」をする制度です。また、失業予防・雇用機会の増大を図るための雇用安定事業、労働者の能力開発・向上を図るための能力開発事業を実施します。1人でも従業員を雇用した場合、事業主(会社など)は雇用保険に加入する義務があります。※2018年7月11日に更新
事業主が雇用保険に加入するには、公共職業安定所へ「雇用保険適用事業所設置届」を提出します。(事業所設置の日の翌日から10日以内)
※提出時に「保険関係成立届」の提示が必要となるため、労働保険の加入手続き後に提出します。
また、新たに従業員を雇用した場合は、事業主から公共職業安定所へ「雇用保険被保険者資格取得届」を提出します(資格取得の事実があった日の翌月10日まで)。手続きが完了すると、従業員は雇用保険の被保険者となります。
雇用保険の被保険者となるのは、1週間の所定労働時間が20時間以上かつ、31日以上の雇用見込がある従業員です。その被保険者は、以下の4種類に分かれます。
雇用保険料は、従業員ごとに「賃金総額」×「雇用保険料率」で算定し、給与・賞与から天引きします。「賃金総額」とは、労働保険の保険年度内(4/1~3/31)に従業員へ支払った賃金の総額です。「雇用保険料率」は、失業の確率などにより業種ごとに異なります。厚生労働省のホームページ等で確認しましょう。
天引きした雇用保険料は、会社負担分とあわせて、年に1度、労働保険料として労災保険料とともに労働基準監督署へ納付します。※雇用保険料は、会社と従業員の双方で負担することとなっています。
雇用保険の失業等給付には、大きく以下の4つがあります。給付金を受給できる条件は個々に異なります。
加入基準を満たしているのに未加入だった場合は、最大で過去2年を遡って保険料を納付しなければなりません。労働保険料の遡及納付は2年までと決まっていますので、2年以上にわたって勤務していた従業員は不利益を被ります(失業手当の額は雇用保険の加入期間に応じて決まるため)。これによって、元従業員から損害賠償請求を起こされたら、会社は損害額相当分を補償することになります。こういったリスクがあることは、肝に銘じておきましょう。
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雇用保険は、労働者が失業した場合や雇用の継続が困難となる事由が生じた場合に、生活の安定と再就職を促進するために必要な「失業等給付」をする制度です。また、失業予防・雇用機会の増大を図るための雇用安定事業、労働者の能力開発・向上を図るための能力開発事業を実施します。1人でも従業員を雇用した場合、事業主(会社など)は雇用保険に加入する義務があります。※2018年7月11日に更新
雇用保険への加入手続き
事業主が雇用保険に加入するには、公共職業安定所へ「雇用保険適用事業所設置届」を提出します。(事業所設置の日の翌日から10日以内)
※提出時に「保険関係成立届」の提示が必要となるため、労働保険の加入手続き後に提出します。
また、新たに従業員を雇用した場合は、事業主から公共職業安定所へ「雇用保険被保険者資格取得届」を提出します(資格取得の事実があった日の翌月10日まで)。手続きが完了すると、従業員は雇用保険の被保険者となります。
雇用保険の被保険者
雇用保険の被保険者となるのは、1週間の所定労働時間が20時間以上かつ、31日以上の雇用見込がある従業員です。その被保険者は、以下の4種類に分かれます。
雇用保険料の計算と納付
雇用保険料は、従業員ごとに「賃金総額」×「雇用保険料率」で算定し、給与・賞与から天引きします。「賃金総額」とは、労働保険の保険年度内(4/1~3/31)に従業員へ支払った賃金の総額です。「雇用保険料率」は、失業の確率などにより業種ごとに異なります。厚生労働省のホームページ等で確認しましょう。
天引きした雇用保険料は、会社負担分とあわせて、年に1度、労働保険料として労災保険料とともに労働基準監督署へ納付します。※雇用保険料は、会社と従業員の双方で負担することとなっています。
雇用保険の失業等給付の種類
雇用保険の失業等給付には、大きく以下の4つがあります。給付金を受給できる条件は個々に異なります。
雇用保険に未加入になってしまった場合
加入基準を満たしているのに未加入だった場合は、最大で過去2年を遡って保険料を納付しなければなりません。労働保険料の遡及納付は2年までと決まっていますので、2年以上にわたって勤務していた従業員は不利益を被ります(失業手当の額は雇用保険の加入期間に応じて決まるため)。これによって、元従業員から損害賠償請求を起こされたら、会社は損害額相当分を補償することになります。こういったリスクがあることは、肝に銘じておきましょう。