更新日:2026年02月25日
配当、剰余金の分配、金銭の分配及び基金利息の支払調書とは、利益の配当や剰余金の分配などを実施した際に作成する法定調書のことです。主な記載事項として、株式数や配当額、支払を受ける者・支払者の情報などがあります。本記事では、支払調書合計表に記載する内容についても解説します。
目次
配当、剰余金の分配、金銭の分配及び基金利息の支払調書とは、利益を配当したり、剰余金を分配したりした際に税務署へ提出する書類です。ここから、配当、剰余金の分配、金銭の分配及び基金利息の支払調書の対象となる支払いや提出期限について解説します。
主に、配当金、および分配金、剰余金などで、1回に支払う金額が3万円を超えるものが対象です。ただし、以下のような所得税法、所得税法施行規則で規定されているものについては、税務署への提出が不要とされる可能性があります。
配当金や剰余金などの支払確定日(または支払日)から1ヶ月以内に、「配当、剰余金の分配、金銭の分配及び基金利息の支払調書合計表」に添付して税務署へ提出します。
配当、剰余金の分配、金銭の分配及び基金利息の支払調書に記載する項目は、主に以下のとおりです。
それぞれの書き方について、簡単に解説します。
「支払を受ける者」欄には、株主のように配当などを支払う相手に関する情報を記載します。相手が個人であれば居所、法人であれば所在地を記載しましょう。
また、個人に支払う場合は相手の個人番号(マイナンバー)、法人に支払う場合は法人番号を記載します。法人番号については、国税庁の法人番号公表サイトで検索可能です。
「株式の数又は出資もしくは基金の口数」欄には、「種類/区分」「旧株」「新株」を記載する箇所があります。
「種類/区分」は、種類株式の概要を記載する欄です。「優先株」や「後配株」などを記載しましょう。種類株式を発行していないケースでは、「普通」と記載します。
また、上場株式などの配当に該当する場合に「(上場)」、それ以外の場合に「(一般)」と記載することもポイントです。たとえば、自社が非上場会社で優先株も発行していなければ、「普通(一般)」と記載します。
さらに、「旧株」もしくは「新株」に対応する株式数の記載が必要です。発行済みであれば「旧株」、計算期間中に新たに発行する場合は「新株」に記載しましょう。
「配当等の金額」欄には、支払いの確定した金額を記載します。支払調書の作成時点で、まだ実際に支払っていない配当などがある場合は、未払分についてかっこ書き(内書)で対応しましょう。
「通知外国税相当額」欄は、外国に投資していて外国で税金が差し引かれている場合にのみ使用します。日本国内の配当や、外国取引がない場合は基本的に記入不要です。
「源泉徴収税額」欄には、対象の配当金について源泉徴収した所得税額を記載します。
「基準日」欄は、配当などを払う相手を特定するための日付を記載します。また、かっこ内には直前に支払った配当などの基準日を記載しましょう。
さらに、「支払確定又は支払年月日」欄は、実際に配当金などを支払った日を記載する場所です。
「1株又は出資1口あたりの配当(分配)金額」欄は、配当金などの総額を株式数や口数で割った額を記載する場所です。たとえば、配当金額が20万円で株式数が200株であれば、「1,000」と記載します。
「(摘要)」は、追記が必要な事項のために使う欄です。以下のようなケースで、「(摘要)」に記載します。
たとえば、納税管理人が明らかな場合は、納税管理人の氏名・住所(または居所)の記載が必要です。
「支払者」欄には、配当などを支払う会社の所在地や名称を記載しましょう。また、「支払を受ける者」欄と同様に、法人番号も記載しなければなりません。
「支払の取扱者」欄には、口座管理機関に関する情報を記載します。
上場企業の場合は、原則として口座管理機関の所在地・名称・法人番号を記載しなければなりません。口座管理機関とは、証券会社や金融機関のように、証券口座を管理して権限に基づき振替などの対応をする機関のことです。
なお、配当、剰余金の分配、金銭の分配及び基金利息の支払調書の書式は、国税庁のサイトから入手できます。作成する際は、最新の書式を使いましょう。
参考)国税庁「F1-9 配当、剰余金の分配、金銭の分配及び基金利息の支払調書(同合計表)」
剰余金の分配、金銭の分配及び基金利息の支払調書合計表(以下、支払調書合計表)とは、配当金や剰余金などの合計額を記載する書類を指します。主な記載事項は、以下のとおりです。
各項目に記載する内容について、簡単に解説します。
「令和 年 月 日提出」の箇所に提出する日、「税務署長」の前に自社の所轄税務署の名称を記載しましょう。所轄税務署を確認したい場合は、国税庁のサイト「税務署の所在地などを知りたい方」で確認できます。
また、「整理番号」欄には税務署から割り当てられている番号の記載が必要です。不明な場合は、税務署に確認しましょう。
参考)国税庁「税務署の所在地などを知りたい方」
「提出者」欄には、提出する会社の「所在地」「法人番号」「名称(フリガナ)」「代表者氏名(フリガナ)」を記載します。ただし、2015年12月以前の合計表を作成する場合は、「法人番号」欄への記載が不要です。
「調書の提出区分」欄には、提出内容に応じた番号を記載します。新たに提出する場合は「調書の提出区分」欄に「1」、追加の場合は「2」、訂正する場合は「3」、誤って提出していた場合は「4」を記載しましょう。
また、「提出媒体」欄も提出手段によって番号が決められています。たとえば、e-Taxであれば「14」、CDによる場合は「17」、書面による場合は「30」です。
さらに、「本店一括」欄には、本店が各支店分もまとめて提出するかによって「有」もしくは「無」に丸をつけます。
「作成担当者」欄には、作成している会社の担当者を記載します。また、税理士のサポートを受けている場合は、「作成税理士署名」欄に担当税理士の署名をもらいましょう。
「基準日」欄や「支払確定年月日」欄にも記載が必要です。配当、剰余金の分配、金銭の分配及び基金利息の支払調書の記載事項を参考に、記載しましょう。
「支払総額(支払調書提出省略分を含む。)」欄には、支払調書の提出省略限度額以下で提出を省略している分も含めて記載が必要です。それぞれ、「株主(出資者)数」「配当(分配)金額」「源泉徴収税額」の該当箇所に記載していきましょう。
一方、「左のうち、支払調書を提出するものの合計」欄には、今回提出する分のみの配当などを記載します。
「摘要」欄の「1株(口)当たり配当(分配)金額」は、配当などを株式数もしくは口数で割った金額を記載する場所です。また、配当が未払いで源泉徴収されないものがある場合や支払調書の記載内容が利息の配当である場合などで、「摘要」欄を使うこともあります。
配当、剰余金の分配、金銭の分配及び基金利息の支払調書などの法定調書は、提出枚数によって書面ではなくe-Taxなどでの対応が必要とされる点に注意が必要です。
前々年に提出すべきであった法定調書の提出枚数が100枚以上に及ぶ場合は、e-Tax・光ディスク・クラウドサービスなどの方法で提出しなければなりません。また、2027年1月1日以降は判断基準が「100枚以上」から「30枚以上」に変更されるため、電子申告で対応する必要性がより高まるでしょう。
参考)国税庁「No.7455 法定調書の提出枚数が100枚以上の場合のe-Tax、光ディスク等又はクラウド等による提出義務」
配当、剰余金の分配、金銭の分配及び基金利息の支払調書とは、利益の配当や剰余金の分配などを実施した際に作成する書類のことです。原則として、支払確定日(または支払日)から1ヶ月以内に、支払調書合計表と一緒に税務署へ提出しなければなりません。
支払調書に記載する主な内容は、「支払を受ける者の情報」「株式の数又は出資もしくは基金の口数」「配当等の金額」「基準日」「支払者の情報」などです。自社で配当などが発生する場合は、忘れずに作成しましょう。
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配当、剰余金の分配、金銭の分配及び基金利息の支払調書とは、利益の配当や剰余金の分配などを実施した際に作成する法定調書のことです。主な記載事項として、株式数や配当額、支払を受ける者・支払者の情報などがあります。本記事では、支払調書合計表に記載する内容についても解説します。
目次
配当、剰余金の分配、金銭の分配及び基金利息の支払調書とは
配当、剰余金の分配、金銭の分配及び基金利息の支払調書とは、利益を配当したり、剰余金を分配したりした際に税務署へ提出する書類です。ここから、配当、剰余金の分配、金銭の分配及び基金利息の支払調書の対象となる支払いや提出期限について解説します。
対象となる支払い
主に、配当金、および分配金、剰余金などで、1回に支払う金額が3万円を超えるものが対象です。ただし、以下のような所得税法、所得税法施行規則で規定されているものについては、税務署への提出が不要とされる可能性があります。
提出期限
配当金や剰余金などの支払確定日(または支払日)から1ヶ月以内に、「配当、剰余金の分配、金銭の分配及び基金利息の支払調書合計表」に添付して税務署へ提出します。
配当、剰余金の分配、金銭の分配及び基金利息の支払調書の記載事項
配当、剰余金の分配、金銭の分配及び基金利息の支払調書に記載する項目は、主に以下のとおりです。
それぞれの書き方について、簡単に解説します。
支払を受ける者の情報
「支払を受ける者」欄には、株主のように配当などを支払う相手に関する情報を記載します。相手が個人であれば居所、法人であれば所在地を記載しましょう。
また、個人に支払う場合は相手の個人番号(マイナンバー)、法人に支払う場合は法人番号を記載します。法人番号については、国税庁の法人番号公表サイトで検索可能です。
株式の数又は出資もしくは基金の口数
「株式の数又は出資もしくは基金の口数」欄には、「種類/区分」「旧株」「新株」を記載する箇所があります。
「種類/区分」は、種類株式の概要を記載する欄です。「優先株」や「後配株」などを記載しましょう。種類株式を発行していないケースでは、「普通」と記載します。
また、上場株式などの配当に該当する場合に「(上場)」、それ以外の場合に「(一般)」と記載することもポイントです。たとえば、自社が非上場会社で優先株も発行していなければ、「普通(一般)」と記載します。
さらに、「旧株」もしくは「新株」に対応する株式数の記載が必要です。発行済みであれば「旧株」、計算期間中に新たに発行する場合は「新株」に記載しましょう。
配当等の金額・通知外国税相当額・源泉徴収税額
「配当等の金額」欄には、支払いの確定した金額を記載します。支払調書の作成時点で、まだ実際に支払っていない配当などがある場合は、未払分についてかっこ書き(内書)で対応しましょう。
「通知外国税相当額」欄は、外国に投資していて外国で税金が差し引かれている場合にのみ使用します。日本国内の配当や、外国取引がない場合は基本的に記入不要です。
「源泉徴収税額」欄には、対象の配当金について源泉徴収した所得税額を記載します。
基準日・支払確定又は支払年月日
「基準日」欄は、配当などを払う相手を特定するための日付を記載します。また、かっこ内には直前に支払った配当などの基準日を記載しましょう。
さらに、「支払確定又は支払年月日」欄は、実際に配当金などを支払った日を記載する場所です。
1株又は出資1口あたりの配当(分配)金額
「1株又は出資1口あたりの配当(分配)金額」欄は、配当金などの総額を株式数や口数で割った額を記載する場所です。たとえば、配当金額が20万円で株式数が200株であれば、「1,000」と記載します。
摘要
「(摘要)」は、追記が必要な事項のために使う欄です。以下のようなケースで、「(摘要)」に記載します。
たとえば、納税管理人が明らかな場合は、納税管理人の氏名・住所(または居所)の記載が必要です。
支払者の情報
「支払者」欄には、配当などを支払う会社の所在地や名称を記載しましょう。また、「支払を受ける者」欄と同様に、法人番号も記載しなければなりません。
支払の取扱者の情報
「支払の取扱者」欄には、口座管理機関に関する情報を記載します。
上場企業の場合は、原則として口座管理機関の所在地・名称・法人番号を記載しなければなりません。口座管理機関とは、証券会社や金融機関のように、証券口座を管理して権限に基づき振替などの対応をする機関のことです。
なお、配当、剰余金の分配、金銭の分配及び基金利息の支払調書の書式は、国税庁のサイトから入手できます。作成する際は、最新の書式を使いましょう。
参考)国税庁「F1-9 配当、剰余金の分配、金銭の分配及び基金利息の支払調書(同合計表)」
支払調書合計表の主な記載事項
剰余金の分配、金銭の分配及び基金利息の支払調書合計表(以下、支払調書合計表)とは、配当金や剰余金などの合計額を記載する書類を指します。主な記載事項は、以下のとおりです。
各項目に記載する内容について、簡単に解説します。
提出日・所轄税務署・整理番号
「令和 年 月 日提出」の箇所に提出する日、「税務署長」の前に自社の所轄税務署の名称を記載しましょう。所轄税務署を確認したい場合は、国税庁のサイト「税務署の所在地などを知りたい方」で確認できます。
また、「整理番号」欄には税務署から割り当てられている番号の記載が必要です。不明な場合は、税務署に確認しましょう。
参考)国税庁「税務署の所在地などを知りたい方」
提出者の情報
「提出者」欄には、提出する会社の「所在地」「法人番号」「名称(フリガナ)」「代表者氏名(フリガナ)」を記載します。ただし、2015年12月以前の合計表を作成する場合は、「法人番号」欄への記載が不要です。
提出区分・提出媒体・本店一括
「調書の提出区分」欄には、提出内容に応じた番号を記載します。新たに提出する場合は「調書の提出区分」欄に「1」、追加の場合は「2」、訂正する場合は「3」、誤って提出していた場合は「4」を記載しましょう。
また、「提出媒体」欄も提出手段によって番号が決められています。たとえば、e-Taxであれば「14」、CDによる場合は「17」、書面による場合は「30」です。
さらに、「本店一括」欄には、本店が各支店分もまとめて提出するかによって「有」もしくは「無」に丸をつけます。
作成担当者・作成税理士
「作成担当者」欄には、作成している会社の担当者を記載します。また、税理士のサポートを受けている場合は、「作成税理士署名」欄に担当税理士の署名をもらいましょう。
基準日・支払確定年月日
「基準日」欄や「支払確定年月日」欄にも記載が必要です。配当、剰余金の分配、金銭の分配及び基金利息の支払調書の記載事項を参考に、記載しましょう。
支払総額など
「支払総額(支払調書提出省略分を含む。)」欄には、支払調書の提出省略限度額以下で提出を省略している分も含めて記載が必要です。それぞれ、「株主(出資者)数」「配当(分配)金額」「源泉徴収税額」の該当箇所に記載していきましょう。
一方、「左のうち、支払調書を提出するものの合計」欄には、今回提出する分のみの配当などを記載します。
摘要
「摘要」欄の「1株(口)当たり配当(分配)金額」は、配当などを株式数もしくは口数で割った金額を記載する場所です。また、配当が未払いで源泉徴収されないものがある場合や支払調書の記載内容が利息の配当である場合などで、「摘要」欄を使うこともあります。
法定調書に関する注意点
配当、剰余金の分配、金銭の分配及び基金利息の支払調書などの法定調書は、提出枚数によって書面ではなくe-Taxなどでの対応が必要とされる点に注意が必要です。
前々年に提出すべきであった法定調書の提出枚数が100枚以上に及ぶ場合は、e-Tax・光ディスク・クラウドサービスなどの方法で提出しなければなりません。また、2027年1月1日以降は判断基準が「100枚以上」から「30枚以上」に変更されるため、電子申告で対応する必要性がより高まるでしょう。
参考)国税庁「No.7455 法定調書の提出枚数が100枚以上の場合のe-Tax、光ディスク等又はクラウド等による提出義務」
配当、剰余金の分配、金銭の分配及び基金利息の支払調書まとめ
配当、剰余金の分配、金銭の分配及び基金利息の支払調書とは、利益の配当や剰余金の分配などを実施した際に作成する書類のことです。原則として、支払確定日(または支払日)から1ヶ月以内に、支払調書合計表と一緒に税務署へ提出しなければなりません。
支払調書に記載する主な内容は、「支払を受ける者の情報」「株式の数又は出資もしくは基金の口数」「配当等の金額」「基準日」「支払者の情報」などです。自社で配当などが発生する場合は、忘れずに作成しましょう。