配当、剰余金の分配、金銭の分配及び基金利息の支払調書とは~対象の支払い、記載事項について~

配当、剰余金の分配、金銭の分配及び基金利息の支払調書

「配当、剰余金の分配、金銭の分配及び基金利息の支払調書」は、法定調書の1つです。企業は、株の配当金や利益剰余金の分配、配当を実施した場合に、これらを受け取る方ごとに「配当、剰余金の分配、金銭の分配及び基金利息の支払調書」を作成し、税務署へ提出します。また、配当金や剰余金等を受け取る方へ、それぞれ同支払調書を交付します。※2020年12月3日に更新

対象となる支払い

主に、配当金、および分配金、剰余金などで、1回に支払う金額が3万円を超えるものが対象です。ただし、以下のような所得税法、所得税法施工規則で規定されているものについては、税務署へ提出する必要はありません。

  • 非上場会社の年1回の配当支払で、10万円以下のもの
  • 源泉徴収の対象とならない等、一定の規定が適用されるもの

税務署への提出

配当金や剰余金などの支払確定日(または支払日)から1ヶ月以内に、「配当、剰余金の分配、金銭の分配 及び基金利息の支払調書合計表」に添付して税務署へ提出します。

記載事項

「配当、剰余金の分配、金銭の分配及び基金利息の支払調書」には、以下のような内容を記載します。

  • 株式の数又は出資若しくは基金の口数
  • 配当等の金額
  • 通知外国税相当額
  • 源泉徴収税額
  • 基準日
  • 支払確定年月日(支払いが確定した年月日もしくは実際に支払いが行われた年月日を記載)
  • 支払者および支払いを受ける者の住所・氏名 など

マイナンバーの記載

平成28年1月1日以降の配当、剰余金などの支払いについては、原則、支払いを受ける方、および支払いをする方の個人番号(マイナンバー)または法人番号の記載が必要です。なお、支払いを受ける方に交付するものには、個人情報保護のため、マイナンバーを記載しませんので注意しましょう。

支払いを受ける方のマイナンバーの収集

支払いを受ける方が「個人」の場合は、ご本人へマイナンバーの提供を依頼します。「法人」の場合は、法人番号公表サイトで法人番号を調べられます。

マイナンバー制度 番号の猶予規定

「配当、剰余金の分配、金銭の分配及び基金利息の支払調書」については、支払いを受ける方のマイナンバーの記載について、3年間の猶予規定が設けられています。支払いを受ける方のマイナンバーの収集ができなかった場合には、記載できない理由等を記録したものを添えて提出します。

まとめ

「配当、剰余金の分配、金銭の分配及び基金利息の支払調書」について紹介しました。この支払調書は、配当を実施した場合などに必要な書類です。利益が出ている順調な会社が出す支払調書、といえるかもしれませんね。他の主要な支払調書については、関連記事をご参考に。

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