労使協定とは~単位と当事者、免罰的効力について~

労使協定

労使協定とは、雇用者と労働者との間で協定を交わし、合意した内容について書面化したもので、言わば「企業と従業員の間の約束事」です。代表的な労使協定として、36協定などがあります。労使協定は、締結することで「労働基準法や育児・介護休業法などに違反しない」という免罰的効力があるのが特徴です。※2019年11月13日に更新

労使協定の免罰的効力とは?

労使協定は、就業規則のように労働契約を規律する「規範的効力」はありません。労使協定は、罰則の適用を受けないという「免罰的効力」を持つに過ぎず、労働者への強制力はないのです。

たとえば、法定労働時間を超える労働は労働基準法で禁止されており、違反すると罰則の適用を受けます。しかし、いわゆる「36協定」という労使協定を締結・届出をしていれば、この36協定の範囲内で法定労働時間を超えて労働させても罰則は適用されなくなります。つまり、労使協定を締結しただけでは労働契約上の権利義務は生じません。雇用者が労働者に労使協定の内容を守らせるためには、労使協定の締結だけでなく、就業規則などでも規定したほうが良いでしょう。

労使協定の主だったもの

労働者と雇用主の間で交わされる労使協定のうち、主だったものを以下に挙げます。

  • 時間外・休日労働(36協定)
  • 1週間単位の非定型的変形労働時間制
  • 1ヵ月単位の変形労働時間制
  • 1年単位の変形労働時間制
  • 休憩の一斉付与の例外
  • フレックスタイム制
  • 事業場外労働のみなし労働時間制
  • 法定控除項目以外の賃金控除
  • 貯蓄金管理
  • 育児・介護休業制度の適用除外者
  • 年次有給休暇の計画的付与

労使協定

労使協定の単位と当事者

労使協定は、事業場ごとに作成・締結される必要があります。支社や工場が複数ある会社であれば、支社ごと・工場ごとに労使協定を作成・締結しなければなりません。

事業場に労働者の過半数で組織する労働組合があるときは、その労働組合と雇用者の合意によって労使協定を定めます。労働者の過半数で組織する労働組合がないときは、労働者の過半数を代表する者と雇用者の合意によって労使協定を定めます。

※労働者の過半数とは

労働者の過半数…当該事業場に使用される労働基準法上のすべての労働者の過半数という意味です。一般従業員のみならず、管理監督者、パートタイマー、アルバイト等も「労働者」に含まれます。

労使協定の3つのポイント

  • 労使協定とは、雇用者と労働者との間で協定を交わし、合意した内容について書面化したもので、言わば「会社と従業員の間の約束事」である。
  • 労使協定は、罰則の適用を受けないという「免罰的効力」を持つに過ぎず、労働者への強制力はない。
  • 雇用者が労働者に労使協定の内容を守らせるためには、労使協定の締結だけでなく、就業規則などでも規定したほうが良い。

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