標準報酬月額

標準報酬月額とは、健康保険厚生年金保険など社会保険料の納付額や、将来の年金受給額を決定する際の基準となるものです。※2017年8月14日に更新

標準報酬月額を計算する理由

たとえば、会社員が毎月負担する厚生年金保険料は、「標準報酬月額 × 保険料率」によって算出されています。本来、「月給 × 保険料率」によって求めるべきですが、会社員の給与は残業量などによって変動するため月によって異なりますし、当然一人ひとり異なります。とはいえ、給与計算をする立場からしたら、一人ひとりの給与額をもとに毎月保険料を計算するのは極めて煩雑で非効率です。このような事務処理を簡略化するために設けられたのが、標準報酬月額になります。

標準報酬月額の等級

厚生年金保険料を求めるための標準報酬月額には31の等級があります。健康保険料を求めるための標準報酬月額は50等級に分けられますが、都道府県によって区分が異なります。たとえば、厚生年金保険料を求める場合、4・5・6月の給料の平均が25~27万円の人は標準報酬月額の17等級に該当します。この場合、給料が25万円のAさんと26万9000円のBさんでは約2万円の差がありますが、厚生年金保険料はAさんもBさんも「標準報酬月額 × 保険料率」で23,636.60円(労使折半)となり、同額を納めることになります。

※参考:厚生年金保険料額表|日本年金機構平成29年度保険料額表|全国健康保険協会

報酬になるもの・ならないもの

標準報酬月額の根拠となる給料には、通勤手当や残業代なども含まれます。また、食事補助や住宅補助など、毎月受け取っているものであれば基本給以外も報酬とみなさます。一方で、結婚祝い金や見舞金、出張の旅費などは報酬にはなりません。

標準報酬月額の決定・改定

標準報酬月額は4・5・6月の給料の平均額をもとにして、国が毎年7月に決定しています(定時決定)。事務的には、会社(事業所)は、4~6月に従業員へ支払った報酬を算定基礎届に記載し、事務センターまたは管轄の年金事務所へ提出します。定時決定で決まった標準報酬月額は、基本的に9月から翌年8月までの1年間は固定されます。ただし、昇給や降格などで区分が2等級以上変わる場合、会社は標準報酬月額の変更を届け出なければなりません(随時改定)。その他、標準報酬月額が決定・改定される要因としては、従業員が入社する際に雇用契約によって報酬月額を届け出ることで決定する「資格取得時決定」や、育児休業後の標準報酬月額を見直す「育児休業等終了時改定」があります。

※参考:支払基礎日数が17日未満の月がある場合

報酬を受け取った期間が3ヶ月未満の場合

原則として、4月から6月の3ヶ月間で支払われた報酬により標準報酬月額が決定されます。では、期間が3ヶ月未満になる場合はどうなるのでしょう。たとえば4月に入社した従業員の場合、給与の支給は5月と6月の2回かもしれません。こういったケースでは報酬を受け取ったのが2ヶ月間になり、当該2ヶ月間の報酬月額で標準報酬月額が決まることになります。

賞与の標準報酬

賞与にも社会保険料の負担がありますが、賞与に等級はありません。1回の賞与の支給に対して、該当する標準賞与額に 保険料率をかけた金額が社会保険料となります。

まとめ

  • 標準報酬月額とは、社会保険料の納付額や将来の年金受給額を決定する際の基準となるものである。
  • 標準報酬月額の根拠となる給料には、通勤交通費や残業代、住宅補助など、毎月受け取っているものであれば基本給以外も含まれる。
  • 基本的に、標準報酬月額は4・5・6月の給料の平均額をもとにして、国が毎年7月に決定する(定時決定)。

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