賞与計算するときの注意点とポイント

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賞与やボーナスは給与の一部であるように感じている方がいるかもしれませんが、賞与にかかる社会保険料や税金は、月給とは違う方法で決定されます。そのため、賞与を計算するときは気を付けなければいけません。

賞与は給与と違って毎月計算しないため、全てを覚えておくのは大変でしょう。そこで今回は、賞与計算について具体例を交えながら注意点をご紹介します。いざ計算を始めるときに慌てないよう、ポイントをしっかりと押さえておきましょう。※2021年4月5日に更新

賞与にかかる社会保険料

賞与にかかる社会保険料は、厚生年金保険料、健康保険料、介護保険料(40歳以上)です。税引き前の賞与額から1千円未満の端数を切り捨てた標準賞与額にそれぞれの保険料率を掛けて保険料を計算し、その保険料を事業主と被保険者が折半して負担します。※雇用保険料については後述します。

厚生年金の保険料

厚生年金保険の保険料率は、平成29年9月から18.3%に固定されています。健康保険、介護保険の保険料率は、加入する健康保険組合、全国健康保険協会などによって異なり、毎年度、見直しがあります。

例えば、350,928円の賞与を支給する場合、千円未満の端数を切り捨てた350,000円が標準賞与額です。この標準賞与額に保険料率をかけて求めた350,000×18.3%=64,050円が厚生年金保険料です。その保険料を半分にして、事業主・被保険者が32,025円ずつ負担します。

健康保険料

健康保険料は、東京都の協会けんぽ、令和2年度、介護保険料なしの場合は保険料率が9.87%、介護保険がある場合には11.66%で、標準賞与額の350,000に保険料率をかけて求めた保険料を、事業主と被保険者が折半します。介護保険料なしの場合、健康保険料は350,000×9.87%=34,545円で、半分の17,272円を被保険者から徴収します。

電子申請も利便性が高い

厚生年金と健康保険は、賞与支払日から5日以内に、賞与支払届を提出する必要があります。期限が短いため、速やかに届出を提出しましょう。電子申請も便利です。

高額の賞与が支給される場合

ただし、高額の賞与が支払われる場合には、注意が必要です。健康保険は年度の賞与累計額573万円が上限、厚生年金は1カ月あたりの賞与150万円が上限で、それらを超える部分には保険料はかかりません。

年4回以上の賞与支給がある場合

また、賞与の支払い回数が多い場合も注意が必要です。年4回以上の賞与が支払われる規定になっている場合、賞与からは保険料を徴収しません。給与と賞与を合計して12で割った額をもとに決定する標準報酬月額で、毎月、給与のみから健康保険料と厚生年金保険料を徴収します。

賞与にかかる雇用保険料

雇用保険は端数の切り捨てはなく上限もありませんので、税引き前の賞与額に保険料率をかけて計算します。業種によって、また事業主と被保険者では保険料率が異なります。

令和2年度の保険料率

令和2年度、一般の事業では、労働者負担3/1000 と事業主負担6/1000をあわせた9/1000が雇用保険の保険料率です。先ほどの例の賞与で労働者から徴収するのは350,928×3/1000=1,052円です。 農林水産・清酒製造の事業は、労働者負担4/1000と事業主負担7/1000をあわせた11/1000、建設の事業は労働者負担4/1000と事業主負担8/1000をあわせた12/1000と、業種によって違いがありますので、間違えずに計算しましょう。

保険料の徴収と納付

給与・賞与ごとに雇用保険料を計算して労働者から保険料を徴収しますが、雇用保険料は年に1度、従業員に支払った全賃金に保険料率をかけて再計算したものを申告し、労働保険の保険料とあわせて支払います。

賞与にかかる所得税

通常は、交通費を含まない「前月の給与から社会保険料等を差し引いた額」を「賞与に対する源泉徴収税額の算出率の表」にあてはめて、賞与額に乗ずべき率を求めます。この表は税務署から年末調整の手引きと一緒に郵送されますが、国税局のウェブサイトにも掲載されています。

「扶養控除等申告書」の提出有無で率が変わる

「給与所得者の扶養控除等申告書」を提出している場合は「甲欄」、提出していない場合は「乙欄」にあてはめ、同じ賞与額であっても、扶養親族の人数によっても率は異なります。 賞与から社会保険料等を差し引いた額に表で求めた率をかけた金額が、賞与から源泉徴収する税額です。

賞与の源泉徴収税額表

「社会保険料等を差し引いた前月の給与額」の10倍を超える「社会保険料等を差し引いた賞与額」を支払う場合、「前月に給与の支払いが無い場合」には、賞与額を含めた計算式がありますので、確認が必要です。

まとめ

賞与から徴収する社会保険料や所得税は、給与とは計算方法が異なります。また、年に1~2回しか計算する場面が無いため、細かいポイントを忘れてしまうかもしれません。正しく設定された給与計算ソフトを利用すれば、大きな手間をかけずに保険料や税額を計算してくれます。ただし、最新の保険料率や税額表に更新されていないと間違った計算をしてしまうので、注意しましょう。

毎月計算する給与はもちろんですが、賞与の計算を間違ってしまってはいけません。計算された保険料や税額が正しいかどうか、作業が終了した後に改めて確認することで、ミスを未然に防げるでしょう。

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